夜の帳が ふと落ちて あなたの帰りを待っている
水底に堕ちた足音が 必ず私に届くようにと…
赤すぎる陽が つと落ちて 君の訪れを待っている
忘れ去られた塔の奥 僕たちの冷たい夜の庭舞台
窓から見える樹氷の城 これ以上望むことなど…
識っているけれど 止まらない ただ僕は天を目指して上る…
あの鳥が 何処までも 飛んでいくのと同じように
僕たちも 何処へでも 行けると信じてた
愛しい私の蛙さん…
例えばこの身をあの男に
明け渡したとしても 心までは渡さないわ!
左手には花束 約束は彼方へ
愛しい貴方の元へ 秘密の塔へ急いで駆けた
ただ…脚を絡めて…艶めいた熱を込め…
愛欲に咽んで…想いは身体が届けるから
赦されぬ想いだとしても今は想いのまま届けるから
微睡む世界で 貴方との夢を見た
遥かな夕陽が差し込んだ約束の丘
目醒めた世界が 悲劇とも知らずに
貴方に抱かれて 水底まで堕ちてゆく…
微睡む世界で…僕の娘を…最期まで見届けたかった…
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