夜の帳が ふと落ちて 貴方の帰りを待っている
水底に落ちた足音が 必ず私に届くようにと…
さあ、時は満ちた!
百年の眠りから醒めて 今
黒魔女の呪いに打ち勝つ時
茨のヴェールの前で王子様が待っている…
さあ、時は満ちた!
愛しの姫君を 今
花嫁に迎えにゆく時
小鳥の呼び声を辿り
茨の木立を抜けて
進む先は 懐かしき
隠された塔の前
暗い 暗い 古びた塔の
窓から見える樹氷の城
高い 高い 階段を上れば
ほら 私のところへ…
ほら 君のところへ…
嗚呼 そして物語は幕を下ろして さあ、挨拶を!
不思議の森の紡いだ ひとつの小夜曲
御機嫌よう、また逢う日まで!
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